WS 駆け足のウクレレ史

ワークショップ最初の内容です。
駆け足でウクレレ史を説明いたしました。

ウクレレは1800年代後半の世界的なハワイへの移民の流れの中で、ポルトガルからの移民に持ち込まれた楽器。その後KAMAKA社が創立。KAMAKAは100年も続いています。その秘密のひとつが知財権で守られたパイナップルウクレレであったと思っています。もちろん基本的な音が良く作りも良いのは当然ですが。
その後はオータサンの登場まで、伴奏楽器として使われておりました。青竹サンゴと言われるハワイアン、プルーハワイなど、ハワイをイメージする楽器として定着しました。
オータサンが独自のスタイルによるソロ弾き演奏が、じわじわと広がり、「天使のセレナーデ」というメジャーな曲が出ました。当時、JAL Jet Stream という番組で流れていたのを思い出します。オータサンが「ソロウクレレ」というスタイルを作ったことと関係あるかわかりませんが、ソロウクレレの流行と同じくして、KoAloha社やG-Strings社という安定して良い音が出るウクレレが世に出るにつれ、ウクレレという楽器が広まっていったと思います。
オータサンは基本的にはサムフィンガーですが、マルチフィンガーの演奏が始まります。これがDaniel Hoです。ウクレレは音量が出ない楽器なので、当時のシンセサイザーやエレクトリックのバンドと同じステージに立つことは難しいと思われていましたが、「ピックアップ内蔵」のウクレレが増えるにつれ、ステージでマルチフィンガーで弾きまくることができるようになったのだと思っています。
オータサンはレジェンドですが、Jake Shimabukuroはスーパースターです。ウクレレ界のジミヘンと呼ばれることもありますが、多彩なテクニックと高い表現力は異次元です。Youtubeに彼のレッスン動画がありますが、「ここはこうやって弾きます」と言われても・・・・私には無理だなというものです。
以上、ウクレレの弾き方は、ストラミングと言われるコード伴奏スタイル、オータサンスタイルと言われるほとんど親指だけのソロ奏法、Daniel Hoに代表されるマルチフィンガーアルペジオスタイルが歴史的には代表的なスタイルです。
Jake Shimabukuroは、これらを全て自分で消化し、さらにエレクトリックギターの奏法なども取り入れております。特に激しいストラミングによる奏法は、Jakeの演奏スタイルとしては欠かせないものです。